皆さんご存じの通り、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、市場でのマスクの流通が非常に滞っております。それに乗じてマスクの転売で儲けようとする転売ヤーがニュースなどでも取り正されておりました。
2月15日よりそのマスク転売行為を法律により禁止されることになりました。
今回は、そのマスク転売について私の考えを綴らせて頂きたいと思います。
マスクを転売するとどうなるか
前述のとおり、2月15日以降にマスクを転売が法によって禁止されます。これを違反すると、1年以下の懲役か100万円以下の罰金またはその両方が科せられることになります。今回違反となる定義は、「小売店から購入したマスクを購入価格よりも1円でも高く売る」と違法となります。問屋から購入した物を販売することに関しては違法となりません。
転売は悪なのか?
「転売ヤー」なんて造語ができたのは、ここ数年の事かと思います。それこそ、ヤフオクやメルカリが頭角を現してきてからの事かと思います。
ここで一つ言っておきたいのが、転売行為自体が悪だという事ではないという事です。
私は会社を経営する前はサラリーマンとして営業職をしておりましたが、お客さんから「ホームセンターで〇〇を買ってきてちょうだい」なんて言われることがよくありました。そしてホームセンターでの購入金額に100円だけのせて売ったりしておりました。もちろんお客さんは承知のうえでしたし、納得しておりました。
要するに、私がホームセンターまで購入しに行く足代という付加価値に100円を払ってもらっていたのです。
このケースは小売店から購入し、利益を乗せて販売しているので転売行為となると思います。しかし、まったく悪い事ではないと思います。
要するに、販売者側と購入者側が合意のうえで行っている商行為なのです。
今回の法律について思う事
もちろん、全世界的にマスクが品薄の中、そのマスクを買い占めて高額で転売する行為は人道的にどうかと思います。法律として取り締まるというのは当然のことだと思います。
しかし、本当にマスクの流通を最低限正常化させたいのであれば、もっと違ったやり方があったのではないかとも個人的には思います。
おそらく転売ヤーの中には、今現在、大量のマスクの在庫を抱えている輩が数多く居ると想像できます。その行き場のない在庫たちが市場に流通しないのは個人的にはもったいないのではないかと思うんです。その「不良在庫」が医療機関や福祉施設などを中心に行き渡るようにすれば、少しはマスク不足を解消する手助けになったのではないかなと思います。
転売を禁止するのではなく、買い占め自体を規制するほうが効果的だったのではないかなと思います。まぁ手法が限られて難しかったんでしょうけどね...
転売についての僕の考え
今回のコロナ騒動で、マスクを買い占め、転売する行為が問題視されました。
しかし、転売という行為自体が悪い事ではないのです。
時計やブランド品などで「並行輸入品」というのを皆さんも見たことがあると思います。あれは、バイヤーが海外の小売店で購入し、日本に持ってきて日本のお客さんに販売しているんです。
例えばルイヴィトンなどはフランスの小売店では、日本の小売店で買うよりも何割も安く購入できますからね。しかし我々一般人はブランド物を購入するためだけにフランスまで行くのは大変なため、代わりに並行輸入業者が買って来てるんです。その足代という付加価値にお金を払っているんです。それが商売としては当たり前の話なのです。
さいごに
今回僕が言いたいのは、、物が無くて困っている人が居る中で買い占めることが悪い事であり、転売という行為が悪い事ではないという事です。
オークションサイトやフリマサイトができたときに、僕自身は不用品を売ることくらいにしか使用しませんが、これは若者が商売の練習をし、起業するにはもってこいのプラットホームだなと思い感心しました。「安く買って高く売る」これが商売の基本だからです。
しかし困っている人が居る中で買い占めることは仮に法律が無かったとしても人道的にやってはいけないことです。嵐のライブチケットを買い占めているダフ屋とやっていることは同じになってしまいます。
今回のマスク転売禁止の騒動で、「転売」という言葉のイメージのみで、商売の練習が出来るフリマサイトやオークションサイトを真っ当に利用している若者に避難の目が行かないことを切に祈っております。